2話の怒涛の展開、見ていただけましたでしょうか。
1話では病室で意識のない寿三郎の前で、寿一は二十八世観山流宗家を継ぐことを決めました。
「親父、今さらだけど…継ぐよ、俺。あんたの後、継ぐよ、継いでやるよ、二十八世。
だから褒めてくれよ親父。今度こそ、褒めてくれよ」
そして2話では「高砂」を舞い終え、門弟としてに認められた寿一でした。
そんな寿一が仕舞(しまい)を披露した観山家にある舞台は、スタジオの中にとてもリアルに作られています。
実際の能舞台にもあるような、見事な松の木が描かれた舞台。
その舞台に上がった長瀬さんは、能の指導をしてくださっている先生の前で
撮影が始まるまでの間、ひたすら練習をしていました。
普通のダンスとは違い、動きはとてもゆったりとしています。
足運び、目線、細かな手の動き。
決して素人が簡単に真似できるような動きではありません。
長瀬さんのお隣で、見本として先生が舞う姿は、ゆったりとしているのに
まったくブレがありません。
長瀬さんも先生の舞う姿を見て、何度も何度も自分が納得のいくまで練習を続けます。
後ろを振り向くときも、首を固定したまま動かなければならないようで、
とても窮屈そうでした。先生の見本の舞を見ては、ひとつひとつの動きを確認する長瀬さん。
先生からアドバイスをもらいながら
「頭では理解してるんですけど…」
と思うように動けず、長瀬さんもちょっともどかしそう。
ほかのスタッフが打ち合わせしている間も、ひとり練習を続けていました。
一方、桐谷さんは長瀬さんの後ろで、地謡(じうたい)を務めなければいけません。
会見でも桐谷さんは「最初は声の出し方自体が本当に難しくて」と話していましたが、
何度も練習した成果は出ていたようで、先生もOKを出していました。
桐谷さんは「あ、あ、あ、あ~」と、喉の調子を整えて水をごくりと飲むと、リハーサルに突入。
そのとき「寿一っちゃんを、ちらっと見なくてもいいですか?」とスタッフに確認。
ようやく能の世界に帰ってきた寿一を迎える寿限無になりきっていました。。
桐谷さんの謡に合わせて舞う長瀬さんの緊張感はスタッフにも伝わっているようでした。
能を舞い終わった後、続けて門弟の方たちに向いてビシっとお辞儀をしなければいけません。このお辞儀の姿勢も先生からアドバイスを受ける長瀬さん。
何度かリハーサルを重ね、いよいよ本番。
さらなる緊張感が伝わってきます。
桐谷さんの謡から長瀬さんの舞い、お辞儀までワンカット。撮り終えた後、監督から「OK」が出ると長瀬さんは「ふぅ~」と息を吐きました。そのひと息に、これまでの長瀬さんの努力が垣間見えました。
笑いがある中、こういう緊張感のある能のシーンも是非、注目してください。
2月5日(金)よる10時からの『俺の家の話』第3話もご期待ください。