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観測日誌

日曜劇場「流星ワゴン」:最終回 2015年3月22日 日曜よる9時〜放送
by. HomePage STAFF
62. 2015.02.15 Sun. お母さんの現在
橋本さんは以前「死んだ者にとって忘れられることが一番つらい」と言っていました。まさにそんな思いをつきつけられた第5話だったと思います。
どうしてもお母さんに会いたかった健太くん、その真剣な気持ちに動かされて忠さんが奮闘してくれます。そしてついに見つけた、お母さんの今の住まい。
本当に居るのか、会ってみてもびっくりして怖がらせてしまうのでは、だけどやっぱり喜んで抱きしめて欲しい。健太くんの心の中は複雑で複雑で大変でした。
写真:62-1
ここにお母さんが
監督「お母さんがそこに居るんだ、と思ってすごくどきどきしているからね、庭先までは走っていけても、覗きこむまでは一度足を止めて、会いたいけど怖い、というところ出してね。」
現世ならば会いたければ走っていってすぐ抱きつけばいい。だけどそうではないから、監督は健太くん役の星来くんに複雑な心境の見せ方を丁寧に説明します。
写真:62-2
5年ぶりだしね
だけど、そこで健太くんが見たのは信じられない、信じたくない光景でした。ママに自分以外の子どもがいて、自分ではなくその子に向かって笑いかけている…
橋本さん「忘れられることが一番つらい」と言っていました。実のお母さんですから忘れたわけではないでしょうけれど、健太くんの心はそう受け止めてしまったのでしょう。受け入れられずに逃げ出したくなるのも仕方ないですよね…
写真:62-3
逃げるな健太!
はっしと捕まえる忠さん。忠さんは現実主義者です。死んでしまった健太くんにとって、お母さんはもう二度と触れられない人。死んでしまったということはそういうことだと現実を受け入れさせようという忠さんの、ちょっと乱暴ではあるけれど成仏させようという情け心です。自分がもう死んでしまったということを受け入れて、そして成仏して欲しい。どんなにつらくても、それで別れ別れになってしまうとしても、橋本さんの願いは健太くんのこと。大人たちの思いと健太くんの想いは別のもの、見てくださる皆さんにどう伝えるのが一番いいのか、丁寧に作り上げていきます。
写真:62-4
一雄さんは健太くんに寄り添う方向で
それでも、忠さんの厳しさに逃げ出してしまった健太くん。
監督「『離せ!』って、伸ばさずにしっかり言い切って。これまで仲の良かった忠さんを思い切り振り払って、お母さんへの思いの強さを見せよう。」
カメラに向かって、そしてカメラ横を走り抜けていくときの星来くんは本当に辛そうな顔をしていました。お母さんのことが本当に大好きで、だからこそもしそんなことに自分がなったら…そんなことを思い浮かべたのかも知れません。
写真:62-5
自分だけのお母さんだったのに!
強さとは何か。受け入れることが強さなら、そんな強さは欲しくないとお母さんから逃げ出してしまった健太くん、そして入院したときには手遅れだった忠さん、自分の「死」というものにどう向き合っていくのか。自分の生き様と死に様、わからないことだらけだけれど、その時に後悔しないように。今を大切に生きていくことがきっと何よりも大切、皆さんも日々後悔しないよう、大切な人に大事なことを伝えてください。

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